「野菜Labo」主宰の 田野実温代さんの活躍の「空間」は、田野実の名が示すように「田の実」、つまり、田んぼから収穫できる野菜との「物語」が、その「空間」だ。
令和4年現在、広島県東広島市豊栄町に「地域おこし協力隊」で東京から移住中。もう卒業かもしれないが、とにかく行動力があるのだ。野菜関係で生産者と私達を繋げる「冊子」を作りたいという相談があり、映像関係などでお手伝いをさせていただいた。クラウドファンディング用のコンテンツの相談にも付き合った。温代さんは、人を巻き込む力をもっている。何かやるには、大事な要素だ。私も、巻き込まれた。
巻き込まれた「縁」では、その後、ある月刊誌の取材のライターとして力を貸してくれた草野明日香さんは忘れられない。不定期ながらオープンする「スナック明日香」にはハマったのだ。場所もキッチン付きのレンタルスペースを借りて、場所も転々と変わる。ママが1人の時もあれば、5人の時もあるように、ママの顔ぶれや経歴も多彩だ。だから、集まる人も、その「縁」で集まるから「多様」だ。そこが、酒を旨くする。
「スナック明日香」草野明日香
明日香さんの他にも、多様な人と繋がった。その1人は、当時、「これからの地域とのつながりかた」をメインにした月刊誌「TURNS」の編集に携わっていた矢野 航くん。「TURNS」と聞いて、こころが躍ったことを思い出す。当時の私は、街おこしを学びのテーマにしていたので、「TURNS」は、教科書的存在だったのだ。今、矢野さんは、アウトドア系のWebメディアに携わっていると、温代さんの繋がりで聞いた。
その「TURNS」の虎ノ門イベント繋がりで、いまや知る人ぞ知る「全日本まくら投げ大会」の仕事人、そして、新潟県の十日町市に移住し、一般社団法人「にいがた圏」の代表理事を務める大塚眞さんと知り合った。十日町市は、二十歳代のころ、山間部の「菅沼」という村に、映像製作で、数年にわたり取材で現地入りした思い出深い場所だ。冬は、雪深い郷で、電線を跨いで通ったことを思い出す。大塚さんに、その雪の懐かしい匂いを嗅いだのかもしれない。早速、FBの友達申請をした。
人も思い出も、そして、匂いも「つながると、繋がる」のだと確信している。
広島に仕事の関係で行った時に、足を延ばしてみた。当時は、温代さんは、豊栄町に入ったばかりで、確固たる成果は、まだ、実っていなかったが、その後、FBを見るたびに感心した。野菜一筋で、すっかり地元の有名人になり、マスコミには取り上げられ、県知事賞を授与されるなど、温代さんの巻き込み力は、凄みを増していた。「地域おこし協力隊」の見本的存在となり、そうしたプログラムでのゲストスピーカーとしても活躍しているようだ。
次は、何処の田んぼに種を蒔くのだろう。愉しみだ。